数独超難問の解き方(お爺さんのナンプレU)

数独超難問の解き方(お爺さんのナンプレU)


XY wing


1.XYwingとは

 数独のXYウィング(XYwing)は、数独パズルの解法テクニックの一つです。XYウィングは、特定のパターンが現れたときに適用できる解法です。基礎編では上技法1(3マス決め、2/3エリア)として説明されています。対称的な3つのエリア(type1)又は2つのエリア(type2)にある3マスにより誘導して、対称的位置にあるマスを決定する技法です。

 @対称的3エリア

 A異なる2ケタの3数字

 B2回づつ出現  で有効になります。ですから45-57-47の組み合わせはOKですが、45-45-47や45-457-457は適用できません。

XYウィングは、このようなシンプルな論理的な推論を用いて、数独の難しい部分を解くのに役立ちます。超難問を解析するには、XYウイングにType1とType2の2種類があることを理解し、駆使する必要があります。


2.XYwing type1

 type1は上技法1で3マス決め、3エリアで他のマスの数字を決定する方法です。XYウイングはXウイングに比較して見つけやすく、超難問を解析では多用されます。例題3にてプロセスを確認します。例題3を中級レベルの技法で解析し、途中経過に至りました。これ以上は中級の技法では解析できません。

数記入されたマスのうち、2数字の可能性のあるマスを取り出します。これによりXYウイングが見つけやすくなります。実際の探し方は、次の通りです。

 1)2数字マスで1〜9欄のそれぞれのa〜iをみて、2つ以上2数字マスがあるか否かを確認します。

   ⇒例題3では3欄以外は該当します。

 2)1欄には3つの2数字マスがあります(1a,1f,1i)。それぞれ他のエリアで対象となる2数字マスがあるか確認します。

   ⇒1欄では(1a,1f)+(8a,8f)と(1f,1i)+(4f,4i)の2つのペアが確認できます。

 3)ペアの4つのマスの3つのマスが、ab,bc,caの組み合わせになっているか確認します。

   (1a,1f)+(8a,8f)では、69,78,57,57で該当しません。

  ⇒(1f,1i)+(4f,4i)では、78(1f),17(1i),18(4i)が1-7-8で該当し、制限するマスです。

 4)従って1,7,8は1f,1i,4iで占められますので、4fが制限されるマスになり8が入る可能性はありません。

  ⇒4fは5になります。これ以降は中級の技法で解析し解答を得られます。

  (注)【XYウイング】の黄色マスが制限する3つのマスで、灰色マスが制限されるマスです。


 【例題3】            【途中経過】          【数記入】            【XYウイング】         【解答】


同様に例題4を例にとると、次のようになります。

 1)2数字マスで1〜9欄のそれぞれのa〜iをみて、2つ以上2数字マスがあるか否かを確認します。

   ⇒例題4では7欄以外は該当します。

 2)1欄には3つの2数字マスがあります(1a,1f,1g)。それぞれ他のエリアで対象となる2数字マスがあるか確認します。

   ⇒1欄では(1a,1f)+(6a,6f)と(1f,1g)+(6f,6g)の2つのペアが確認できます。

 3)ペアの4つのマスの3つのマスが、ab,bc,caの組み合わせになっているか確認します。

   (1a,1f)+(6a,6f)では、67,18,13,15で該当しません。

  ⇒(1f,1g)+(6f,6g)では、18(1f),58(1g),15(6f)が1-5-8で該当します。

 4)従って1,5,8は1f,1g,6fで占められますので、6gに5が入る可能性はありません。,

  ⇒6gは3になります。これ以降は中級の技法で解析し解答を得られます。


 【例題4】            【途中経過】          【数記入】           【XYウイング】         【解答】


3.XYwing type2

 type2は上技法1で3マス決め、2エリアで他のマスの数字を決定する方法です。使用頻度はtype1ほど多くはありませんが、type1の特殊系ともいえます。

例題5では中右のFエリアと下右のIエリアの2つのエリアの9f,9h,7iと9f,9h,7dの3つのマスが、24-27-47の組み合わせになっています。この例題は、XYウイングが2つあるケースです。3マス決め、2エリアで他のマスの数字を決定することになります。

左サイドのXYウイングでは、7dが4の場合には9f,9hが共に2になり矛盾となりますが、7dが7の場合には矛盾が生じませんので、7dは7に決定します。

右サイドのXYウイングでは、7iが7の場合には9f,9hが共に2になり矛盾となりますが、7iが4の場合には矛盾が生じませんので、7iは4に決定します。

これ以降は通常の中級以下の技法で解析できます。

 

【例題5】          【途中経過】         【数記入】          【XYウイング】                【解答】

                                     


例題6では中中のEエリアと下中のHエリアの2つのエリアの5d,5h,4iが、45-49-59の組み合わせになっています。3マス決め、2エリアで他のマスの数字を決定することになります。4aが4の場合には矛盾が生じませんが、4aが9の場合には5h,4iが共に5になり矛盾となりますので4aは4に決定します。

これ以降は通常の中級以下の技法で解析できます。


 【例題6】            【途中経過】         【数記入】           【XYウイング】          【解答】


                                               


4.基本問題

 XYウイング技法をマスターするために5問の基本問題にチェレンジしてください。



                                                                                                                 



■ 基本問題解答 ■